新選組の門の前に、かわいい斎藤一が立っている。
浅葱色の羽織をまとい、腰には小さな刀。
けれど、その表情は戦う人のものではなく、誰かを迎えるためのやさしい笑顔だった。
「いらっしゃいませ」
そんな声が聞こえてきそうなほど、差し出された手はあたたかい。
斎藤一といえば、どこか無口で、冷静で、鋭い剣の人という印象がある。
でもこのイラストの斎藤一は、少し違う。
強さを持ったまま、やわらかく笑っている。
新選組の屯所を思わせる背景には、誠の文字が見える。
その一文字だけで、時代の空気がふっと濃くなる。
幕末の京都。
揺れる時代。
信じるものを守ろうとした人たち。
そんな重い歴史の中にいた斎藤一が、ちびっ子キャラクターになると、不思議と近く感じられる。
怖い剣士ではなく、入口で待っていてくれる人。
初めて来た人にも、静かに手を差し出してくれる人。
背景には桜の花びらが舞っていて、石畳にもやわらかな光が落ちている。
新選組の世界なのに、どこか明るくて、入りやすい雰囲気がある。
この斎藤一なら、刀を抜くより先に、まず案内してくれそうだ。
「こちらへどうぞ」
そんなふうに、少し照れながら迎えてくれそうな姿がかわいい。
歴史上の人物をかわいいキャラクターにすると、難しい話が少しだけ身近になる。
名前だけ知っていた人にも、物語の入口ができる。
斎藤一という人物の静かな強さ。
新選組という時代の重み。
そして、ちびっ子キャラクターならではの親しみやすさ。
この一枚には、その全部がやさしく詰まっている。
戦いの時代に生きた人が、今は笑顔でこちらを迎えてくれる。
そう思うと、歴史の世界も少しだけあたたかく見えてくる。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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