2026年3月20日金曜日

ちょっと変だけどかわいいキャラクター「カッター君」


ある日、机の上にぽつんと置かれていた一本のカッター。
よく見ると、なんだか様子がおかしい。

「やあ」

え?今しゃべった?
声のした方を見ると、カッターがほんの少しだけこちらを向いている。

「ぼく、カッター君っていうんだ」

名前、あるんだ。しかも自分で名乗るタイプ。
よく見ると、刃の部分がちょっとだけキラッとしていて、どこか得意げだ。

「切るのは得意だけどさ、できれば優しく使ってほしいんだよね」

なんだろう、この妙な愛嬌。
道具のはずなのに、妙に気を遣わせてくる。

段ボールを切るときも、紙を切るときも、
「おっとっと、そこ慎重にね」なんて声が聞こえてきそうで、
いつもより少しだけ丁寧に手を動かしてしまう。

「ありがとう。きれいに切れたね」

気づけば、カッター君に褒められている。
ただ作業しているだけなのに、なぜかちょっと嬉しい。

不思議だなと思う。
ただのカッターなのに、
そこに「ちょっとした心」があるだけで、こんなにも世界が柔らかくなるなんて。

「ねえ、今日も何か切る?」

机の上で、カッター君が静かに待っている。
少しだけ変で、でも確かにかわいい存在として。

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